【CEDEC 2016】セッション:ユーザー行動ログとユーザーの感情を結びつける新しい分析手法
CEDEC2016で行われたセッションのまとめ記事です。
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今回セッションで紹介された内容は
「改修優先順位の決定事例」
「CM方向性の決定事例」
「行動ログとゲーム内アンケート融合の事例」
の3つでしたが、「CM方向性の決定事例」については省略します。
「改修優先順位の決定事例」
DeNAの逆転オセロニアでは、ユーザーが不満な点の把握と改修優先順位の決定にマーケティングリサーチを活用しているようです。具体的には、ゲームの改修すべき場所をゲーム内アンケートで調査し、CSポートフォリオ分析で最終的な優先度を決定しているようです。
CSポートフォリオ分析とは、「項目満足度」と「総合満足度と項目別満足度の相関」を平面上の4象限にプロットすることで改修優先度を可視化する手法です。
ゲーム内アンケートで要素の満足度を調査
CSポートフォリオ分析で優先度を決定
なぜCSポートフォリオ分析を用いるのかと言うと、「満足度が低い=改修優先度が高い」とは限らないからです。
アンケート要素に左右される部分がありますが、ユーザーがどこに満足し、逆にどこに不満があるのか実際にプレイしてもらっている人の意見を取れると改修がスムーズに行えそうですね。
また、改修に限らずイベント事にも使えそうです。
アンケートに答えてもらえるか、という問題も回答者にアイテム等を配布すると解決しそうですし、今後ゲームを開発する際はアンケートを実施するということも視野に入れた方が良いかもしれません。
「行動ログとゲーム内アンケート融合の事例」
上記のゲーム内アンケートに行動ログを合わせることで、ユーザーニーズに沿った改善を行うことも出来ます。行動ログとは、ユーザーの行動(ダウンロード、ログイン、バトル、イベント参加など)を記録したログのことです。
ログイン日数(行動ログ)と年代(アンケート)を組み合わせることでライト・ミドル・ヘビーユーザーの年代事の割合などを知る。
他にも、ダウンロード日(行動ログ)と満足度(アンケート)の組み合わせでアップデート後の既存・新規ユーザーの状態把握や、
イベント事の参加率(行動ログ)と満足度(アンケート)からユーザー事のイベント難易度の調整等が行えるといった内容がありますが
特に気になった内容が以下です。
そう、ゲームをやめてしまった人の情報も分かることです。
一度やめてしまった人がもう一度やり始めることはほぼないと思いますが、同じ理由で辞めていく人は少なくなると思います。